○岩見沢地区消防事務組合通信規程
平成22年10月22日
訓令第6号
岩見沢地区消防事務組合通信規程(平成18年訓令第3号)の全部を改正する。
目次
第1章 総則(第1条~第4条)
第2章 消防通信の原則(第5条・第6条)
第3章 災害通報の受報及び出動指令(第7条~第11条)
第4章 有線通信(第12条)
第5章 無線通信(第13条~第18条)
第6章 支援情報(第19条)
第7章 管理(第20条・第21条)
第8章 補則(第22条・第23条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、電波法(昭和25年法律第131号)その他の法令に定めるもののほか、災害の発生に際し迅速かつ的確に対処するため、消防通信の運用及び管理について必要な事項を定めるものとする。
(用語の意義)
第2条 この規程の用語の意義は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 消防指令センター(以下「指令センター」という。) 岩見沢地区消防事務組合岩見沢消防署(以下「消防署」という。)内にあって、災害の受報、災害情報の収集及び伝達並びに岩見沢地区消防事務組合警防規程(平成29年訓令第7号。以下「警防規程」という。)第29条から第33条に規定する消防部隊(以下「消防部隊」という。)の出動及びその運用に係る有線又は無線を媒介とした通信(以下「通信」という。)による管制に関する業務(以下「指令管制業務」という。)を行う施設をいう。
(2) 指令員 指令センターで指令管制業務に従事する職員をいう。
(3) 119番 消防署に災害の通報を行うための緊急通報用電話番号をいう。
(4) 緊急通報システム 岩見沢地区消防事務組合(以下「組合」という。)構成市町において設置する緊急通報装置をいう。
(5) ファックス通報 ファクシミリによる通報をいう。
(6) 加入通報 公衆回線に接続された、消防署、支署、出張所及び分遣所(以下「署所等」という。)に設置された加入電話による通報をいう。
(7) 支援情報 災害活動を迅速かつ的確、安全に遂行するために必要な情報をいう。
(8) 消防通信 消防活動上必要な通信で、次に掲げるものをいう。
ア 災害通報 災害が発生し、又は発生のおそれがあると認められるときに119番、緊急通報システム、ファックス通報及び加入電話並びに携帯電話等のメール機能及び駆付け等により受報する通信などをいう。
イ 指令 指令センターから発する消防部隊の出動に関し指示命令をする通信
ウ 現場速報 消防部隊から指令センターへ通報される当該災害の状況及び活動内容等に関する通信
エ 支援情報通信 指令センターから消防部隊の活動に必要とされる支援情報を伝達するための通信
オ 業務通報 指令センター若しくは署所等又は消防部隊から関係機関に対し、災害に関する情報を伝達するための通信
カ 消防情報通信 指令センターから発せられる災害の推移、活動内容及びその他消防業務上必要な情報を伝達するための通信
キ 通常通信 災害以外の消防業務に関し、指令センター及び署所等並びに消防部隊又は消防部隊相互で行う通信
(9) 通信指令設備 指令センター及び署所等又は車両等に設置された有線又は無線設備その他の消防通信を行うための設備をいう。分類及び詳細は別に定める。
(10) 無線局 電波法(昭和25年法律第131号)第2条第5号に規定するもので、分類及び通信系統は、別に定める。
(11) 無線従事者 電波法第40条第1項第1号から第4号までに定める資格を有する者で、無線設備の操作に従事するものをいう。
(12) 無線統制 無線通信の混信及び輻輳を防止するため、通信の制限を行うことをいう。
(13) Eメール指令 消防職員及び消防団員(以下これらの者を「職団員」という。)並びに必要に応じ関係機関のうち、あらかじめ通信指令装置に登録したメールアドレスに対し、招集指令又は災害連絡を行う通信をいう。
(14) 順次指令 職団員及び必要に応じ関係機関のうち、あらかじめ通信指令装置に登録した電話番号に対し、加入電話からの招集指令又は災害連絡を行う通信をいう。
(職員としての責務)
第3条 職員は、法令を遵守し通信指令設備の機能を十分発揮させるよう努めなければならない。
2 職員は、通信指令設備及び各種情報を災害活動及びその他消防業務以外の目的に使用してはならない。
(消防指令センターの体制)
第4条 指令センターは通信救急課長が統括し、通信救急課長が事故の場合は、上席の指令員が統括業務の代理を行う。
第2章 消防通信の原則
(通信順位)
第5条 消防通信の優先順位は、災害に係る緊急かつ重要な通信を優先し、原則として次の各号に定める順序によるものとする。
(1) 災害通報
(2) 指令
(3) 現場速報
(4) 支援情報通信
(5) 業務通報
(6) 通常通信
(指令員の遵守事項)
第6条 指令員は、通信指令設備の機能に精通し、常に冷静な判断と的確な操作ができるよう努めるとともに、次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 業務中に知り得た情報及び秘密を漏らしてはならない。
(2) 通信は、簡潔明瞭を旨とし、暴言、冗語等を交えてはならない。
(3) 通信内容に自己判断による注釈を加え、又はその内容を独断で処理してはならない。
第3章 災害通報の受報及び出動指令
(災害通報の受報)
第7条 指令員は、災害通報を受報したときは、必要な事項を迅速かつ的確に把握しなければならない。
2 指令員は、災害通報の受報時に必要と認める場合は、岩見沢署口頭指導に関する実施要領に規定する口頭指導に努めるものとする。
3 指令員は、当事務組合行政区域以外に係る災害通報を受報したときは、直ちに災害発生地区を管轄する消防本部に通報又は転送等の処置をしなければならない。
(予告指令)
第8条 指令員は、災害通報の受報時において、災害種別及び災害発生区域が確定したときは、消防部隊に出動の予告指令を行うように努めるものとする。ただし、状況により出動指令を優先しなければならない場合は予告指令を中断し出動指令を行うことができる。
(出動部隊編成)
第9条 指令員は、災害通報を受報したときは、速やかに別に定める出動部隊の編成を行わなければならない。
(出動指令)
第10条 指令員は、前条の規定により出動部隊の編成を完了したときは、直ちに消防部隊の出動指令を行わなければならない。この場合、原則として災害通報の覚知順に指令するものとする。ただし、災害の規模及び状況により通信救急課長の判断において覚知順としないことができる。
(消防部隊等の掌握)
第11条 指令員は、出動部隊編成を適正に行うため、消防部隊の動態を常に掌握しておかなければならない。
2 消防部隊等の長は、車両運用端末装置及びその他の有線又は無線を媒介とした通信等により、速やかに自己車両の動態登録を行わなければならない。
3 消防部隊の長は、車両故障その他の事由により出動不能となったときは、速やかにその旨を指令センターに報告しなければならない。その事由が解消したときも、同様とする。
4 前項の報告を受けた指令員は、速やかに通信救急課長へ報告するものとする。
第4章 有線通信
(有線受報時の運用)
第12条 指令員は、有線受報時には次の各号に掲げる運用を行うものとする。
(1) 災害通報の着信応答は、迅速かつ的確に行わなければならない。
(2) 119番回線の着信応答時に発信地表示がないときは、必要に応じ発信地表示の情報取得等を行い、災害の発生場所の確認を行うものとする。
(3) 119番回線での通報中の切断又は通報内容が不明のときは、回線の呼び返し又は録音内容の確認を行うものとする。
第5章 無線通信
(無線局の区分)
第13条 無線局の呼出名称、識別信号及び周波数の指定区分は、別に定める。
(無線局の運用)
第14条 無線局の運用は、次の各号に掲げるところにより行うものとする。
(1) 無線局は、消防通信の目的若しくは通信相手の範囲を超えて運用してはならない。
(2) 無線局は、常に最良の状態に調整し、他局が交信中でないことを確かめてから通信しなければならない。
(無線局の開局及び閉局)
第15条 無線局の開局及び閉局は、次の各号に掲げるところにより行うものとする。
(1) 基地局、固定局は、常時開局しておかなければならない。
(2) 陸上移動局は、出動又は出向するとき開局し、署所等に待機しているときは閉局しなければならない。
(3) 指令センターは、常に移動局等の通信状況を監視し、適正な無線運用を行わなければならない。
(4) 開局中の無線局は、常に通信状況を聴取し呼出に即応しなければならない。
(5) その他無線局の運用について別に定める。
(無線統制及びその解除)
第16条 無線統制及びその解除は、次の各号に掲げるところにより行うものとする。
(1) 通信救急課長は、無線局の通信状況を監視し、必要と認めるときは交信を制限し、運用に支障をきたさないよう無線統制を行わなければならない。
(2) 警防規程第2条第7号に掲げる現場最高指揮者は、災害の通信状況により必要と認めるときは、通信救急課長に無線統制の要請を行うことができる。
(3) 通信救急課長は、無線統制の必要がなくなったと認めるときは、速やかに無線統制を解除しなければならない。
(無線局の通信要領等)
第17条 無線局の通信要領及び災害の通信における通信内容の秘密の保持及び簡素化を図るため、別に定める通信要領及び略語を用いることができる。
(通話試験)
第18条 無線局の通話試験に関する事項は、別に定める。
第6章 支援情報
(情報の収集及び伝達)
第19条 通信救急課長は、関係機関から気象等に関する情報を受けた場合は、必要な情報を署所等及び消防部隊へ速やかに通報するものとする。
2 通信救急課長は、災害通報受報時の状況を把握し、災害状況に必要な情報の収集に努め、災害活動中の消防部隊に通報しなければならない。
3 現場最高指揮者は、災害活動の支援に必要な情報を収集したときは、指令センターに報告し、通信救急課長が必要と判断した情報は、署所等及び消防部隊へ伝達するものとする。
第7章 管理
(通信救急課長の責務)
第20条 通信救急課長は、次の各号に掲げる事項について管理しなければならない。
(1) 電気通信事業法及び電波法の規定に基づく管理
(2) 通信及び通信指令設備の障害の管理
(3) 通信指令設備の保全計画の策定及び改善、研究に関する管理
(4) 気象情報に関する管理
(5) 消防通信に関する書類及び収集した情報、データの管理
(6) 指令センターの入退室を管理し、原則指令員以外の者を入室させてはならない。ただし、通信救急課長が認めた場合は、この限りではない。
(7) その他消防長が必要と認めた管理
2 通信救急課長は、通信指令設備の一部又は全部が使用不能となった場合に備え、対応措置を定めておかなければならない。
(無線従事者の選解任等)
第21条 通信救急課長は、無線従事者の現況を常に把握しておかなければならない。
2 無線従事者の配置基準、選解任に関する手続並びに処理すべき事項等の無線従事者に関する事項は、別に定める。
第8章 補則
(記録の保存及び報告)
第22条 通信救急課長は、通信事務を処理するため、通信記録を保存し、必要に応じて消防署長に報告しなければならない。
(補則)
第23条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。
附則
この訓令は、平成22年11月1日から施行する。
附則(平成23年3月25日訓令第2号)
この訓令は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成29年8月30日訓令第5号)
(施行期日)
この訓令は、平成29年9月5日から施行する。