○消防自動車等事故防止対策要綱

昭和49年4月1日

制定

消防の任務である火災損害極限及び人命救助を図るために、消防機械の機動化が必要であり、消防法その他交通法規は、消防活動の緊急性に基づき、優先通行権その他の特権を認めている。しかし、事故発生の危険が大であり、一瞬の油断が大事故を生ぜしめるのみならず、事故発生の場合消防の任務が達成しがたく、それによつて、人命、身体、財産に損害を与え、それらの保護に任ずる消防の任務に反することになり、その結果、住民の消防に対する信頼を裏切り、不信の念を抱かせることになる。

以上のごとき趣旨に鑑み、職員は、常に職務の重要性を強く自覚し、交通道徳を守り、この要綱の遵守に努めること。

1 管理監督

安全運転管理者、副安全運転管理者及び直接安全運転指導者は、安全運転に必要な運行管理及び機関員の教養監督を行ない安全運転の確立に努めること。

2 整備管理

整備管理者は、安全運転管理者と密接に連携して車両の保安に努めること。

3 機関員に対する教養訓練

機関員の運転技術の向上を図る必要があるのは勿論であるが非常事態において事故発生防止を図るには、何よりも機関員の優秀な技術と自動車等の熟知、地水利に対する習熟と運転中における細心の注意が必要である。

4 監督者(車長)

消防車等の事故の一端は、監督者にもあると考えられるので監督者自ら交通事故防止のために努めなければならない。

(1) 機関員の心理状況を完全に把握し、指示等は、簡単明瞭に行なうこと

(2) 進路を変更するときまたは停止を指示する場合には、安全距離を充分にとり指示すること

(3) 出入庫、方向変換、後退または隘路を通行の際には、誘導者をつけること

5 健康管理

安全運転は、健全な心身にあることを認識して、その保持のため次の事に留意すること。

(1) 私生活を正しくして、心の安定に努めること

(2) 運転前夜は、充分に睡眠をとること

(3) 機関員は、疾病、過労、飲酒その他の理由のため、安全な運転が出来ないおそれがあるときは、その旨監督者(安全運転管理者)に申し出ること

6 点呼及び整備

(1) 点呼

心身状況の把握及び運行に関する指導のため、毎朝仕業前に点呼を行なう

(2) 整備

仕業点検には、自動車等整備基準に基づき点検を充分に行ない、その結果を記録する

7 終業点検

仕業点検に基づき点検を行ない、出動体制の確立に努めること

8 毎週点検及び手入れ

規程第7条により点検手入れを行ない、その結果について関係簿冊に記録する。

9 運行上の注意

(1) 高速運転に対する注意

高速運転が事故発生の原因となることが多いので、道路及び交通状況を考慮し、安全運転に万全を期すること

(2) 危険地帯に対する注意

ア 交差点等

交差点、曲り角、生徒児童の集合場所等は、特に人身事故発生の危険が大であるので、ただちに停止出来る速度または一時停止する考えで、原則としてエンジンブレーキを使用すること

イ 踏切

一時停止し、踏切通過中は変速操作をしないこと

(3) 積雪及び凍結路面の運転上の注意

ア 積雪及び凍結路面のある場合は、状況に応じ防滑チエーン等の事前措置を講ずること。

イ 路面凍結のある場所では、急制動、急ハンドル等の操作を行なわないこと

(4) 車間距離

後続車として運転するときは、特に前方に注意し、充分な車間距離をとつて運転しなければならない

10 交通事故の処理

(1) 交通事故を起こしたときは、動揺することなく、ただちに被害者の救護その他の応急措置を行なうこととし、所轄警察署に通報し、監督者及び安全運転管理者に報告すること。

(2) 道路交通に関する法令に違反し、処分を受けたときは、その旨をすみやかに監督者及び安全運転者に報告すること。

消防自動車等事故防止対策要綱

昭和49年4月1日 種別なし

(昭和49年4月1日施行)

体系情報
岩見沢地区消防事務組合例規集/第7編 務/第2章
沿革情報
昭和49年4月1日 種別なし