○岩見沢地区消防事務組合警防規程

平成29年8月30日

訓令第7号

岩見沢地区消防事務組合警防規程(平成22年3月29日訓令第4号)の全部を改正する。

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この訓令は、消防組織法(昭和22年法律第226号。以下「組織法」という。)、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)等に基づき、災害を警戒し、及び災害による被害の軽減を図るために行う警防業務、及び警防活動並びに当該業務等を行う組織及び体制について必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 災害 火災、水災、震災、救助活動又は、救急活動を必要とする事故その他消防機関の活動の対象となる事象をいう。

(2) 非常災害 第3章に定める警防活動体制では対応し難い災害をいう。

(3) 警防業務 警防活動を円滑に実施するために行う、警防調査、警防視察、警防計画の作成、消防水利(以下「水利」という。)の整備、警防訓練その他の業務をいう。

(4) 警防活動 火災の防ぎょ活動、救助活動、救急活動その他の災害が発生したときの被害の拡大を防止するための活動及び災害の発生を警戒し、又は防止するための活動並びにこれらの活動に附帯する活動をいう。

(5) 消防部隊 単独若しくは複数の小隊(消防機械器具を装備した消防職員の一隊をいう。以下同じ。)により編成される警防活動組織をいう。

(6) 消防指令センター 消防部隊の出動及びその他の運用に係る有線又は無線を媒介とした通信による指令管制業務を行う施設をいう。

(7) 現場最高指揮者 災害現場活動において統括指揮を行う者をいう。

(8) 消防通信 災害通報、指令、現場速報その他の消防に関する通信をいう。

(警防責任)

第3条 消防長は、職員を指揮監督して警防業務及び警防活動を統括する。

2 次長及び署長は、消防長を補佐し、所属職員を指揮監督して岩見沢地区消防事務組合行政区域内(以下「管内」という。)における警防業務及び警防活動を統括し、警防体制の万全を期さなければならない。

3 課長、支署長及び主幹(以下「課長等」という。)は、上席を補佐し、所属職員を指揮監督するとともに、警防業務及び警防活動の全般について掌理し、警防体制の万全を期さなければならない。

4 各隊指揮者は、平素から担当する任務を遂行するために必要な情報の収集はもとより、警防活動に関する知識及び技術の向上並びに体力の錬成に努めるとともに、隊員を教育訓練するものとする。

5 隊員は、平素から担当する任務に応じ、地理、水利、建物等の状況に精通するとともに、警防活動に関する知識及び技術の向上並びに体力の錬成に努めるものとする。

第2章 警防業務

第1節 警防業務方針等

(警防業務方針及び警防業務計画)

第4条 消防長は、警防業務を効果的に推進するため、別記様式1により警防業務方針を策定し、署長に通知するものとする。ただし、警防業務方針を別な制度で通知することが妥当と判断した場合は、同制度を用いることができる。

2 署長は、管内における警防業務を効果的に実施するため、前項の警防業務方針に基づき別記様式2により警防業務計画を策定し、消防長に報告するとともに課長等に周知しなければならない。ただし、前項のただし書きを用いた場合は、その制度に従って周知することができる。

3 署長は、火災の発生状況等により必要があると認める場合は、前項の警防業務計画を変更することができる。ただし、第1項のただし書きを用いた場合において、警防業務計画の変更が必要と判断した場合は、新たに警防業務計画を作成し、周知することができる。

(警防調査)

第5条 課長等は、地理、水利及び消防対象物の状況を把握するため、所属職員に警防調査を実施させることができる。

(警防視察)

第6条 課長等は、災害発生時における警防活動に困難を伴うことが予想される消防対象物の実態を把握するため、警防視察を実施することができる。

(警防計画)

第7条 課長等は、効率的な警防活動の実施に資するため、管内における警防対策上重要な地域又は消防対象物について、必要に応じて前2条に基づき別記様式3により警防計画を作成するものとする。

2 課長等は、警防計画の内容を定期的に検討するとともに、必要に応じてこれを変更しなければならない。

3 課長等は、警防計画を作成し、変更し、又は廃止した場合は、その旨を消防長に報告しなければならない。

第2節 消防計画等

第8条 消防長は、必要に応じて岩見沢地区消防事務組合を構成する地方公共団体が消防活動を効率的に実施するため、消防計画を作成するものとする

第9条 消防長は、消防業務遂行のため計画、要項等の作成が必要と判断した場合は、適宜作成するものとする。

2 前項の計画、要項等は目的達成のため、別に定めるところにより行うものとする。

第3節 水利

(水利の種別)

第10条 水利の種別は、消火栓、防火水槽、指定水利の他、プール、河川、湖沼及び池とする。

(水利の整備)

第11条 消防長は、消防水利の基準(昭和39年消防庁告示第7号)に従い、水利の整備を推進するとともに、必要があると認める場合は、課長等に対し、水利の整備に関し必要な措置をとるよう指示するものとする。

(水利の維持)

第12条 消防長は、公設水利及び指定水利を有効に使用できるよう、これを維持しなければならない。

(水利の設置等に係る事前協議)

第13条 消防長は、都市計画法(昭和43年法律第100号)第32条の規定に基づく水利の設置に係る協議があったときは、別に定めるところにより処理するものとする。

(要望の処理)

第14条 消防長は、水利の設置、移動等について市民等から要望があった場合は、適正に処理するものとする。

(指定水利)

第15条 消防長は、法第21条第1項の規定に基づき、消防の用に供し得る管内の水利を別に定めるところにより指定するものとする。

第4節 警防訓練

(警防訓練)

第16条 課長等は、警防活動に係る技術の習熟を図るため、別に定めるところにより所属職員の警防訓練を実施するものとする。

2 課長等は、前項の規定による警防訓練の実施に際し、必要があると認める場合は、当該所属以外の消防部隊の参加を求めることができるものとする。

第5節 応急手当の普及啓発等

(応急手当の普及啓発)

第17条 消防長は、住民に対し傷病者が発生した場合の応急手当に関する知識及び技術の普及啓発を別に定めるところにより行うものとする。

(民間の患者等輸送事業者に対する指導等)

第18条 消防長は、別に定める民間の患者等輸送事業者の指導を行うとともに、当該事業者が一定の基準に適合している旨の認定を行うものとする。

第3章 警防活動体制

第1節 警防活動組織

(消防部隊の設置)

第19条 消防本部及び消防署に消防部隊を置く。

2 消防本部に置く消防部隊は、本部隊とする。

3 消防署に置く消防部隊は、署隊とする。

4 本部隊及び署隊を統合して大隊とする。

(本部隊)

第20条 本部隊を編成する小隊は、大隊指揮隊、警防隊、調査隊とする。

2 前項の小隊に、隊長及び隊員を置き、隊員の中から副隊長を置くことができる。

(署隊)

第21条 署隊は、小隊若しくは中隊により編成し、中隊を編成する小隊は、指揮隊、消防隊、救助隊及び救急隊とする。

2 署隊の活動を統括するため、署隊に署隊長を置き、課長等をもって充てる。

3 第1項の小隊に、隊長及び隊員を置き、隊員の中から副隊長を置くことができる。

4 署隊の小隊の名称には、その配置された署所(支署、出張所、分遣所をいう。以下同じ。)の名称を冠するほか、小隊名を付するものとする。

(大隊)

第22条 大隊に大隊長を置き、消防長、次長又は署長をもって充てる。

(補強部隊の編成)

第23条 課長等は、災害の状況等により消防隊等を増強する必要があると認める場合は、非番若しくは週休及び休日の職員(以下「非番職員等」という。)をもって補強部隊を編成できるものとする。

2 課長等は、補強部隊を編成した場合は、速やかに消防長及び署長に対してその旨を報告しなければならない。

第2節 消防部隊の運用

(出動種別)

第24条 消防部隊の出動種別は、別表第1に掲げるもののほか、第32条に規定する特命出動及び第57条に規定する応援出動とする。

(出動区分)

第25条 消防部隊の出動区分は、災害の規模、種別等に応じ、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 第1出動 別に定めた出動計画に基づいた出動及び受持区域の消防団が出動する。

(2) 第2出動 前号の出動では不十分と認められる場合、又は、現場最高指揮者から、消防隊の増強要請があった場合、前号の出動該当以外の職員、非番職員等並びに本部職員の一部及び災害現場に隣接する消防団が出動する。

(3) 第3出動 災害等の規模若しくは拡大の程度により、前号の出動では対応し難いと認められた場合とし、非番職員等並びに本部職員及び消防団の全部が出動する。

(サイレン吹鳴基準)

第26条 岩見沢地区消防事務組合消防本部に設置したサイレン(以下「大サイレン」という。)及び消防施設に設置したサイレンの吹鳴基準は次のとおりとする。

(1) 大サイレン吹鳴基準

 市街地又は準市街地における建築物密集地域での火災で、延焼拡大のおそれがあり、地域住民に危険があると判断した場合。

 前号によるほか、災害の規模、地勢、水利、気象の状況等を判断し、必要と認められた場合。

 消防職員・消防団員の招集手段がサイレンのみとなった場合。

 その他消防長が必要と判断した場合。

(2) 遠隔制御で操作可能なサイレン(以下「遠隔サイレン」という。)の吹鳴は、各消防分団の受け持ち区域内で火災が認められた場合、又はその他の災害で必要と認められた場合とする。

(3) 消防団員、消防職員を招集するときのサイレン及び遠隔サイレンの吹鳴要領は、消防法施行規則別表第1の3の消防信号を用いるものとする。

(出動計画)

第27条 第25条の出動区分ごとの消防部隊の出動計画は、別に定めるところによる。

(緊急出動)

第28条 消防部隊は、次の各号に掲げる出動を行う場合においては、緊急走行(道路交通法(昭和35年法律第105号)第39条に規定する緊急自動車としての走行をいう。)によるものとする。ただし、第57条に規定する応援出動のうち消防長が緊急性のないものとして指示したものについては、この限りでない。

(1) 別表第1に掲げる火災出動、救急出動、救助出動、特殊災害出動、警戒出動及び水防出動。

(2) 別表第1に掲げる出動で、前号に定めるものを除くもの及び第32条に定める特命出動のうち、緊急を要すると認められたもの。

(出動指令)

第29条 消防部隊の出動指令(第33条に規定する緊急移動配備の指令を含む。)は、消防指令センター(以下「指令センター」という。)からの有線又は無線通信により指令されるものとする。

(緊急時等の出動指令)

第30条 大規模な災害発生時、通信輻輳時、市民からの駆け付け通報時その他の緊急事態により、消防部隊が出動指令を受けることができない場合は、課長等又は、その命令を受けた者が、所属の消防部隊に対して出動指令を行わなければならない。

2 前項の規定に基づき出動指令を行った者は、直ちにその旨を指令室に通報しなければならない。

(出動計画の運用)

第31条 指令センターから指令された消防部隊は、すみやかに出動し、災害に対応するものとする。

2 指令室は、災害の発生状況、気象状況、消防部隊の現況等を勘案し必要があると認める場合は、出動計画に基づく消防部隊の編成を変更して出動指令を行うことができる。

(特命出動)

第32条 現場最高指揮者は、災害の状況等から必要があると認める場合、出動計画に関わらず、特定の消防部隊を指定し、出動指令がされた消防部隊は速やかに出動するものとする。

2 現場最高指揮者は、災害の状況等から必要があると認める場合は、特定の消防部隊を指定して特命出動を要請するものとする。

(緊急移動配備)

第33条 指令センターは、消防部隊の出動に伴い特定地域の消防力が低下したと認める場合は、当該地域における輻輳災害の発生に備えるため、特定の小隊をその配置された署所以外の署所に配置する緊急な移動配備指令された場合は、移動先の出動体制に準じる装備を準備して移動すること。

第3節 消防長等の出動

(消防長、次長及び署長の出動)

第34条 消防長、次長及び署長は、災害の状況により必要と認める場合に出動するものとする。

(消防部隊に所属しない職員の出動)

第35条 消防本部に所属する課長(消防部隊に所属するものを除く。)は、消防長の命令により出動するほか、所管又は、分担する業務上必要と認める場合に出動するものとする。

2 主幹以下の職員(消防部隊に所属するものを除く。)は、課長の命令により出動するものとする。

第4節 現場指揮

(現場指揮体制及び現場最高指揮者の区分)

第36条 第25条に定める出動区分ごとの現場指揮体制は別表第2のとおりとし、指揮体制ごとの現場最高指揮者は次の各号に掲げるとおりとする。ただし、災害の種別、規模等に応じ、これらの指揮体制を執る必要がないと認められるものについては、この限りでない。

(1) 第1指揮体制 課長等又は小隊長

(2) 第2指揮体制 署長又は課長等

(3) 第3指揮体制 消防長、次長及び署長

2 前項の現場最高指揮者に事故がある場合、若しくはその者が欠ける場合の最高指揮者については、災害現場に臨場した上席者とする。

(現場指揮本部の設置)

第37条 現場最高指揮者は、第1指揮体制以上の指揮体制を執る災害現場においては、指揮活動の拠点として、消防部隊の活動状況及び災害状況の把握に最も適した場所に現場指揮本部(以下「指揮本部」という。)を設置するものとする。ただし、第1指揮体制を執る場合にあっては、災害の状況等に応じ、指揮本部を設置しないことができる。

2 指揮本部には指揮本部長を置き、現場最高指揮者がこれに当たるものとする。

3 指揮本部は、指揮本部長の解散宣言をもって解散するものとする。

第4章 災害現場における警防活動

第1節 警防活動の原則

(警防活動の原則)

第38条 災害現場における警防活動は、被害の軽減を図ることを目的とし、次の各号に掲げる原則に基づき、これを実施しなければならない。

(1) 人命の安全確保を最優先とすること。

(2) 災害の状況、推移等を的確に把握し、効率的で、かつ、安全な活動をすること。

(3) 各隊指揮者は、指揮本部長(前条第1項ただし書きの規定により指揮本部が設置されなかった場合は、現場最高指揮者。以下同じ。)の統括指揮の下、当該部隊相互の連携を図り、統制ある活動をすること。

第2節 警防活動の要領把握

(指揮宣言)

第39条 現場最高指揮者は、災害現場における指揮権を明確にするため、指揮宣言をしなければならない。

2 指揮体制の変更に伴う災害現場における指揮権は、前項の指揮宣言をもって移行する。

(警戒区域の設定)

第40条 法第23条の2の規定に基づく火災警戒区域の設定、又は法第28条(法第36条において準用する場合を含む。)の規定に基づく消防警戒区域の設定に当たっては、その要否及び設定する場合における範囲については、災害の状況等に応じ、別表第3に掲げる基準に従って、消防長又は署長がこれを決定するものとする。

(消防対象物の使用等)

第41条 法第29条第1項から第3項までの規定(法第36条においてこれらを準用する場合を含む。)に基づく消防対象物及び土地の使用、処分又は使用制限の要否は消防長又は署長が決定するものとし、決定に際しては可能な限り関係者の同意又は立会いを求めなければならない。

2 前項の使用、処分又は使用制限は、必要最小限度にとどめなければならない。

(市民等の協力要請)

第42条 法第29条第5項(法第36条において準用する場合を含む。)又は法第35条の10の規定に基づき災害の現場付近にいる市民等に対して協力を要請する場合は、火災の消火、延焼防止又は人命の救助若しくは救護のため緊急やむを得ない場合に限るものとし、当該市民等の安全に十分配慮しなければならない。

(鎮圧及び鎮火の決定)

第43条 火災の鎮圧及び鎮火の判断は、現場最高指揮者がこれを行う。

(再燃火災防止措置)

第44条 現場最高指揮者は、再燃火災を防止するための必要な措置をとらなければならない。

(現場保存)

第45条 現場最高指揮者は、災害原因の調査が確実に行うことのできるよう現場の保存に努めるものとする。なお、災害が犯罪により発生した疑いがある場合には、直ちに管轄する警察署に通報しなければならない。

(現場引揚げ等)

第46条 出動した消防部隊の引揚げは、現場最高指揮者の命令によるものとする。ただし、指令センターが他の災害の発生状況等から特に必要があると認め、現場引揚げ又は他の災害現場への出動を指令した場合は、当該指令に従うものとする。

2 小隊長は、災害現場から引揚げる際は、次の出動に備えるとともに、再出動の可否について遅滞なく指令センターに通報しなければならない。

(警防活動に関する検討会)

第47条 課長等は、消防長から指示があった場合、又は警防活動上特に必要と認める場合は、警防活動に関する検討会を開催するものとする。

(警防活動に関する研究会)

第48条 課長等は、警防活動技術の向上及び機器の効果的な活用を図るため、特異な火災等の事例、実験結果等を素材として警防活動の研究会を開催することができる。

第5章 警防活動体制の強化

(特別配備体制及び非常配備体制の発令)

第49条 消防長は、岩見沢地区消防事務組合特別警戒規程に基づく体制下若しくは同規程発令前に気象状況から大規模な災害の発生又は災害が多発した場合(以下「非常災害等」という。)などにおいては、特別配備体制又は非常配備体制を発令し、警防体制の強化を図るものとする。

2 特別配備体制及び非常配備体制の区分は次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 特別配備体制 災害の状況により非番職員等のうち必要な人員を増員する。

(2) 第1非常配備体制 消防本部のうち必要な人員及び消防署の非番職員を増員する。

(3) 第2非常配備体制 前号の非常配備体制に加え、更に必要な人員を増員する。

(4) 第3非常配備体制 非番職員等の全部を招集する。

3 特別配備体制及び非常配備体制の発令基準は別表第4のとおりとする。ただし、札幌管区気象台が震度5強以上の地震の発生を発表した場合は、その発表と同時に同表に掲げる第3非常配備体制が発令されたものとみなす。

4 消防長は、管内の災害対策本部長から地域防災計画に定める災害応急体制の命を受けたときは、その内容に応じ、非常配備体制を発令するものとする。

(非常招集の発令)

第50条 特別配備体制又は非常配備体制が発令された場合、消防長、署長及び課長等は職員の非常招集を発令するものとする。

2 前条第3項ただし書きの規定による場合は、当該発表と同時に前項の非常招集が発令されたものとみなす。

(非常配備体制時の処置)

第51条 署長及び課長等は、非常配備体制が発令された場合は、第49条第2項に定める区分に応じて、それぞれ非常配備体制を確立するものとする。

(特別消防部隊の編成)

第52条 消防長は、非常災害等に対処するため消防部隊を強化する必要があると認める場合は、非番職員等による特別消防部隊(以下「特別部隊」という。)により、警防要員の増強を図るものとする。

2 署長は、前項に基づく特別部隊を編成し、これを消防長に報告しなければならない。

(特別部隊の出動)

第53条 特別部隊の出動は、消防長の命によるものとする。

(非常招集の計画)

第54条 署長及び課長等は、所属職員の通常の業務内容及び居住地を考慮し、非常招集の計画を作成しておくものとする。

(参集)

第55条 職員は、非常招集の命を受けたときは、特に参集場所を指定された場合を除き、速やかに所属に参集しなければならない。ただし、交通の遮断その他の特別な事由により所属に参集できない場合については、最寄りの署所に参集するものとする。

(非常配備体制本部)

第56条 非常配備体制を実施する場合は、必要に応じて消防本部又は消防署に非常配備体制本部を置く。

2 非常配備体制本部について必要な事項は、別に定めるところによる。

第6章 消防応援体制

(応援出動)

第57条 消防長は、組織法第39条第2項の規定に基づく北海道広域相互応援協定(平成3年2月13日締結)による応援要請に応じて、管理者が応援隊の出動を決定した場合は、速やかに消防部隊を応援出動させるものとする。

2 消防長は、組織法第44条の3の規定に基づく消防庁長官又は北海道知事からの要請に応じて、管理者が北海道外の市町村の消防の応援のため応援隊の出動を決定した場合は、速やかに消防部隊を応援出動させるものとする。

(受援体制)

第58条 消防長は、管内で大規模な災害又は特殊災害等が発生し、消防本部の消防力では対応困難と判断した場合を想定し、他の消防本部等を受け入れる体制(以下「受援体制」という。)を計画するものとする。

2 受援体制について必要な事項は、別に定めるところによる。

(経費等)

第59条 消防長は、消防応援等の体制に係る費用について、担当課にて別に定めるものとする。

第7章 補則

(その他)

第60条 この訓令について必要な事項は、消防長が別に定める。

(施行期日)

1 この訓令は、平成29年9月5日から施行する。

別表第1(第24条関係)

消防部隊の出動種別

出動種別

内容

火災

火災出動

地階を除く階数が3階未満の建築物の火災を覚知したときの出動

中高層火災出動

地階を除く階数が3階以上の中高層建物の火災を覚知したときの出動

危険物火災出動

危険物の製造所、貯蔵所、取扱所等の危険物の取扱施設、ガス供給施設その他これらに類する施設等の火災を覚知したときの出動

車両火災出動

車両の火災を覚知したときの出動

林野火災出動

林野、原野、野火等の火災を覚知したときの出動

救急

救急出動

救急活動を要する事象を覚知したときの出動

救助

救助出動

救助活動を要する事象を覚知したときの出動

水難救助出動

河川の流域(湖沼等を含む。)における水難事故を覚知したときの出動

特殊

特殊災害出動

生物剤、化学剤を含む、毒・劇物等が事故により、又は人為的(テロ行為を含む。)に散布等されたことに起因して発生した災害を覚知したときの出動

警戒

警戒出動

火災出動に満たない事象を覚知したとき又は交通事故による車両からの潤滑油等の流出若しくは軽易な風雪水害その他これらに類する事象を覚知したときの出動

ガス漏れ警戒出動

ガス漏れ事故を覚知したときの出動

水防

水防出動

水災が発生し、又は発生のおそれがあることを覚知したときの出動

調査

調査出動

事後に覚知した火災の調査、災害調査又は警防活動情報の収集のための出動

その他

その他の出動

上記出動以外で社会通念上、消防隊による活動を行うことが有効かつ効果的であると認めた場合の出動

別表第2(第36条関係)

現場指揮体制の基準

出動種別

区分

第1出動

第2出動

第3出動

火災

火災出動

第1指揮体制

第2指揮体制

第3指揮体制

中高層火災出動

危険物火災出動

車両火災出動

第1指揮体制

第2指揮体制

林野火災出動

第1指揮体制

第2指揮体制

第3指揮体制

救急

救急出動

第1指揮体制

第2指揮体制

救助

救助出動

第1指揮体制

第2指揮体制

第3指揮体制

水難救助出動

第1指揮体制

第2指揮体制

特殊

特殊災害出動

第2指揮体制

第3指揮体制

警戒

警戒出動

第1指揮体制

第2指揮体制

ガス漏れ警戒出動

第1指揮体制

第2指揮体制

第3指揮体制

水防

水防出動

第1指揮体制

第2指揮体制

第3指揮体制

調査

調査出動

第1指揮体制

第2指揮体制

その他

その他の出動

第1指揮体制

第2指揮体制

別表第3(第40条関係)

警戒区域設定基準

区分

設定範囲

火災警戒区域

1 ガス、火薬又は危険物(以下「ガス等」という。)の漏えい場所が地下街又は地下街に準ずる形態のもののうちにある場合にあっては、当該地下街又は地下街に準ずる形態のものの全体及び当該漏えい場所から半径100メートルを超える地上部分の範囲に設定する。

2 ガス等の漏えい場所が上記1以外の消防対象物のうちにある場合にあっては、当該消防対象物の周囲から半径100メートルを超える範囲に設定する。

3 ガス等の漏えい場所が屋外にある場合にあっては、当該漏えい場所から半径100メートルを超える範囲に設定する。

消防警戒区域

1 地下街又は地下街に準ずる形態のものの火災の場合にあっては、当該地下街又は地下街に準ずる形態のものの全体に設定する。

2 上記1以外の消防対象物の火災の場合にあっては、当該消防対象物の存する街区(道路、境界線で囲まれた部分をいう。)に設定する。

備考 最高指揮者は、災害の規模、周囲の状況等に応じ、設定範囲を変更することができる。

別表第4(第49条関係)

配備体制発令基準

配備体制区分

特別配備体制

非常配備体制

第1非常配備

第2非常配備

第3非常配備

発令基準

1 火災警報が発令されたとき

2 大規模な火災・爆発・事故(武力攻撃災害を含む。)が発生した場合又は第3指揮体制を執る災害の場合で特に必要と認めたとき。

3 南空知地方に気象警報(暴風・暴風雪・大雪・大雨・洪水)等が発表されたとき。

4 次の各号のいずれかに該当し警防活動体制を強化する必要があると認めたとき。

(1) 気象状況から火災の多発するおそれがあるとき。

(2) 南空知地方に台風に関する情報が発表され、風水害の発生のおそれがあるとき。

1 大規模な災害が局地的に発生し又は発生するおそれがあり、気象状況等からその拡大が予想される場合で、総合的な災害対策を実施するため警防活動体制を強化する必要があるとき。

2 管内災害対策本部が設置され災害対策本部長から「第1非常配備」の指令を受けたとき。

1 大規模な災害が2以上発生した場合又は災害が多発し気象状況等からその拡大が予想される場合で、総合的な災害対策を実施するため更に警防活動体制を強化する必要があるとき。

2 管内災害対策本部が設置され災害対策本部長から「第2非常配備」の指令を受けたとき。

1 管内地域の全域若しくは大部分の範囲に甚大な被害をもたらす災害が発生し、又は発生するおそれがあり、消防本部及び消防署の総力を挙げて災害対策を実施する必要があるとき。

2 管内地域で震度5強以上の地震が発生したとき。

3 管内災害対策本部が設置され災害対策本部長から「第3非常配備」の指令を受けたとき。

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岩見沢地区消防事務組合警防規程

平成29年8月30日 訓令第7号

(平成29年9月5日施行)

体系情報
岩見沢地区消防事務組合例規集/第7編 務/第1章
沿革情報
平成29年8月30日 訓令第7号